コロナ禍で自宅で過ごす時間が増え、外出の機会が少なくなったために、ひざ周囲の筋力が低下してしまいひざが痛むという方が増えています。
変形性ひざ関節症の症状の患者さんは本邦に約800万人いると言われています。ひざ関連の手術、特に人工ひざ関節手術は増加の一途を辿ってます。人工ひざ関節手術(TKA)やひざ周囲の骨折手術の後にひざ前面に痛みが続く方もいらっしゃいます。
以下のようなご経験はないでしょうか?
- 運動不足のせいか外出するとひざが痛む
- 寒い日やエアコンが効いている部屋にいるとひざが痛む
- 立ち上がるときにひざが痛んで力が入らない
- ひざの手術傷跡がしくしく痛む
このような症状の際に、まずひざのサポーターを検討されるとよいと思います。
ひざのサポーターには保温用のものから靱帯損傷治療用のものまで様々な種類がありますので用途や効果を正しく理解することが重要になります。
ひざ関節を保温し、冷えを防ぐ
ひざが冷えてしまうことで血行が悪くなり、痛みを感じやすくなります。そのため、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、オフィスなどエアコンが効いた空間や寒い日の外出時の冷え防止には効果的です。歩いて汗をかいたときでも、不快感の少ない吸湿発熱素材を使用したサポーターもあります。
ひざ関節を安定させて、歩行しやすくする
歩くなど下肢の筋肉を使う機会が減ると、ひざを支えている筋力が低下し、関節の安定性が失われ、ひざの軟骨がすり減りやすくなってしまいます。そのためサポーターを装着することでひざ関節を安定させ、さらに周囲の筋力を強化することでひざにかかる負担が軽減されます。
ひざ関節を適度に圧迫することで痛みを感じにくくする
痛覚の神経線維は細かく、それに対して圧覚、触覚の線維は太いため伝導速度は速く、より強い刺激が伝わります。サポーターの着用により圧覚、触覚が刺激されると痛覚の神経線維に抑制がかかり(ゲートコントロール理論と呼ばれます)、痛み刺激が覆われて脳が痛みを感じにくくする効果が期待できます。
サポーター装着の際の注意点
- 正しいサイズを選択し、圧迫しすぎないように注意する。
強い圧迫はうっ血をまねくので、「きつすぎず」、「ゆるすぎず」の調整が重要です。 - 用途にあったサポーターを選択する。
- 装着してかえってひざが痛む場合には、使用を中止して主治医に相談する。
- 身体に合った素材、形状のものを選択する。

鈴木秀彦先生からのメッセージ
サポーターそのものだけでひざ関節の負担を軽減したり、関節を強固に固定する作用はなく、あくまでも補助的な役回りに過ぎません。ひざを真に安定させるにはご自身で周囲の筋肉を鍛えるなど、「天然のひざサポーター」を創り上げる訓練が望まれます。しかし、痛みがあっては十分にその運動ができません。サポーターを上手に活用することで、不安感を軽減し、各種効果によりひざの痛みを緩和しながら、運動しやすい環境をつくることが可能となります。
痛みのないひざで充実した生活を送りましょう。
監修:
医療法人社団 秀慈会 リバーシティすずき整形外科
理事長・院長 鈴木秀彦先生
製品の紹介:ハイブリッドニーサポーター

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